マレーシアの政策が外国人労働者に与える影響

マレーシアに来て感じた問題点を紹介してみたいと思います。

マレーシアには数多くの民族が暮らしています。しかしどの民族も同じような待遇を受けているわけではないのが現状です。これは前の首相マハティールの敷いた「ブミプトラ政策」によるものです。さらに現在の首相がその路線を強化しています。これが今マレーシアで働く外国人(マレー人以外)を困らせている問題の一つになっています。分かりやすくご説明したいと思います。

*ブミプトラ政策に対するオバマ大統領のまさかの発言
2014年4月にマレーシアでは一つのニュースが国中で流れていました。それは「アメリカ大統領がマレーシアに来る!」というものでした。現職の大統領としては48年ぶりにマレーシアを訪れるとのことで、マレーシアの人たちは大変に喜びました。(1966年ジョンソン大統領が訪問して以来マレーシアではアメリカに批判的な政権が続いていたため両国の関係はあまり良くありませんでした。)ついにマレーシアもアメリカに認められるような国になれたと思ったからです。オバマ大統領の訪問の目的はTPP(環太平洋経済連携協定)の交渉のためでした。
しかし多くの人がオバマ大統領の発言に衝撃を受けることになりました。「マレーシアが非イスラム(マレー人以外)を差別するのであれば、今後の成功はおぼつかなくなるだろう。機会均等を保障すべき」といった内容の発言でした。このオバマ大統領の指摘した点、それが「ブミプトラ政策」の事なんです。

*ブミプトラ政策とは?
ブミプトラとは簡単に言うと「マレー人優遇制度」の事です。公務員職の採用や政府の奨学金、公共事業や政府調達、許可やライセンスといった点でマレー人が優遇されるような内容の制度です。これはもともと華人系の人との格差是正や貧困率引き下げを目的とした政策でした。しかし最近ではこの政策が不公平であり、さらにはマレー人の勤労意欲を低下させているとして批判も高まっていました。

*ブミプトラ政策が日本企業に及ぼす影響
この政策によってマレー人の生活水準向上が果たされて国の安定化には良い効果を発揮しました。しかしこれによってマレー人等の人件費が上がることになり、地元民を雇用する企業にとっては大きな足かせになっています。
またブミプトラでは企業の外国人雇用に制限をかけています。「外国人労働者を雇用するために現地人従業員を契約解除できない」というものです。さらには2009年からは地元民の失業率悪化を懸念して製造業・サービス業における外国人労働者の新規雇用が一時的に出来なくなっている状況です。
このような状況からマレーシア現地での就職活動はややハードルが高くなっているかもしれません。こうした問題が早く是正されることを願いたいものです。

今回はマレーシアの問題点「ブミプトラ政策」について書いてみました。

政策が与える影響